癌や自己免疫疾患の治療に有効なバイオ医薬品

癌や自己免疫疾患の治療に有効なバイオ医薬品

バイオ医薬品とは?

一般的な低分子医薬品と比較すると分子量が多いため、高分子医薬品と呼ばれることもあるバイオ医薬品は、バイオテクノロジーや遺伝子組み換え技術を用いた医薬品です。
別名として遺伝子組み換え医薬品や生物学的製剤と呼ばれることもありますが、その最大の特徴は攻撃力が強くて遺伝子および細胞レベルでの働きかけが可能であるという点です。

正常な細胞にダメージを与えることなく、ターゲットとなる異常細胞のみを攻撃することが出来ます。高い効果が見込めるだけでなく、副作用のリスクも低いというメリットもあるバイオ医薬品。
1980年代には実用化されており、現在ではその高い効果が認められ、より注目度も高まってきています。

バイオ医薬品は何に使われているのか

そんな高分子医薬品のおもな種類としては、ワクチンや抗体医薬品、細胞性医薬品や核酸性医薬品などがあり、自己免疫疾患の治療薬としてよく利用されています。
自己免疫疾患である使用対象の病気は、関節が変形してしまう関節リウマチや、消化に関係する臓器に炎症が発症してしまうクローン病などが有名です。
また、自己免疫疾患以外にもがんに対して有効であり、抗ガン剤としても使用されています。

もっとも、製造が難しいこともあり、通常の医薬品よりも値段が高いことがネックではありますが、最近ではジェネリック医薬品にあたるバイオシミラーなども登場しており、抑えた価格での購入も可能となっています。

薬の受け渡しをしている様子